片手でサーフィンに挑戦

小波に乗れた

右手は五十肩で使えないため、左手1本で沖に出た。ヨーヨーズはかなり奥から極上の波が割れてくる。まずは端っこの小さい波でようすを見る。

そこへ、奥でブレイクした無人の波がこちらへ向かってきた。片手でパドリングしながらその波に合わせると、スープに押されるようにボードが滑り出し波に乗れた。
まさか乗れるとは思ってなかったので、面食らった感じだ。端っこからなのでショートライドだが、ボディーボードより全然イケる。
これに気を良くし、ポジションを奥へと移動していった。

パーリングの嵐

ちょうど波待ちしている所へ波がやって来た。これは良い波だ。
岸に向いてテイクオフの態勢に入る。よしっ、タイミングもバッチリだ。と思ったが、片手のスピードではボードが滑り出さない。波の巻き上げるスピードに負け、リップから降るひどいパーリングをした。

「ちきしょー、両手なら乗れてたのに」良い波を逃したのがくやしい。
今度こそはとラインナップに戻る。しかし、その後も同じようなパーリングを繰り返す。いつもなら乗れるタイミングで完全に遅れてしまう。

片手では掘れ上がるピークからは乗れないと思い知らされ、波が小さくなる端っこへと移動した。
奥の方でブレイクする極上の波を眺めながら、その波に乗れないもどかしさが募るばかりであった。