テイクオフは遅い
バリで知り合った日本人から、まだ新しいサーフボードを売りたいと言う話があった。僕は古いデザインのボードを使っていたので、今時のボードに乗ってみたいと前から思っていた。
とりあえず乗ってみたいので、試乗させてもらうことになった。
そのボードを手にした第一印象は、なんか小さい。特にテールは絞り込まれたラウンドテールで幅が狭い。余分な贅肉を削ぎ落とされた感じだ。
それもそのはず、某有名メーカーのCT選手が使っているモデルで、いわゆるハイパフォーマンスボードってヤツだ。車で例えるならF1マシンと言ったところか。
試乗の日は、小さいが形の良いファンウェーブだった。
パドリングはいつもに比べやや遅い。テイクオフはなんとか乗れるがやはり遅い。
これまで乗ってきたボードなら一度滑り出せばパドリングを止めても滑走を続け、そのままテイクオフできた。それが、パドリングを止めると失速して乗り損ねてしまう。最後まで掻き続けないといけないようだ。

乗れば調子良い
ただ、乗ればさすがに調子良い。なんのストレスもなくボードが動く。それに、早いセクションでグッと踏んだら瞬間的に加速することがあり、秘めたポテンシャルを感じた。
きっと、乗る人が乗ればすごいサーフィンができるのだろう。僕には宝の持ち腐れだけど。
程度の割に安かったので、このボードを売ってもらうことにした。そして、このボードが僕のサーフィンを根本から変えることになるのであった。