ボトムターンの練習がサーフィンを下手にしていた

繰り返し練習して身につけたが

日本にいた頃はずっと腰を落としたサーフィンをしていたが、バリに移住してからそれが間違いだと気づいた。それからは腰を落とさないサーフィンを目指すようにした。
長年やってきたフォームを変えるのは簡単ではなかったが、ようやく腰を落とさないサーフィンができるようになってきた。
ところが、ボトムに降りると条件反射で腰を落としてしまう。どうやら繰り返し練習してきたボトムターンが、形状記憶合金のように僕の体を操作しているようだ。

ボトムターンについては初心者の頃に HOW TO本で学んだ。低い姿勢で波側に体を傾けて、レールを入れながらターンするといった方法だ。
これをマスターするために、スケボーやスノーボードでも繰り返し練習した。ボトムターンは割と練習しやすく、その甲斐あって無意識に体が反応するほどに身についた。

練習をしてこなければ良かった

しかし何かが間違っていたのか、ボトムターンの態勢を取り腰を落とすと、曲がった膝と腰で荷重を吸収して失速してしまう。そのせいでスピード感のないショボいライディングになってしまうのだ。
棒立ち気味に乗れば荷重がボードに伝わり、スピードに乗ったライディングができる。頭ではわかっていてもボトムでは無意識に体が反応して低い態勢になる。それほどしっかり身についているのだ。

こんなことならボトムターンの練習なんてしてこなければ良かったと思う。
一生懸命体に覚え込ませたことが上達の妨げになっているなんて。これを取り去るのは、新しい技術を身につけるより難しい。
上達への道のりはまだまだ長いようだ。