テイクオフで素早く立つ方法

ローカルのテイクオフ

バリのローカルはテイクオフが早い。と言っても、うねりの段階から早く立つのではなく、立つ動作が早いのだ。
僕ならパーリングしてしまうような掘れ上がる波でも、素早い動作でヒョイと乗ってしまう。

テイクオフの動作を比較してみると、手を着くのを「イチ」とした場合、僕は「ニ」で腕を伸ばしながら足を引き寄せ「サン」で立つ。それに対しローカルは、「イチ」で立って「ニ」ではライティングの体勢に入っている。
あんなテイクオフができたらサーフィンも変わるだろう。

そんなローカルのテイクオフを研究していて、面白いことに気がついた。なんと、手を着く前に上体を起こしているのだ。
元々ローカルのパドリングは胸を反らして頭の位置が高い。そこから更に頭を高く上げて手を着いている。

初めは何でそんなことができるのだろうと不思議に思っていたが、部屋で練習しているうちにだんだんできるようになってきた。
手を着かずに上体を起こすのは一瞬しかできない。上体はすぐに下がってしまうが、下がる前に手を着いて更に上体を起こす。
すると、次の瞬間には立つことができている。

腕の力を使わずに立つ

このテイクオフのポイントは手を着く動作にある。従来のテイクオフでは腕の力で上体を起こしていたが、上体を起こす動作の過程で補助的に手を着く。手を着いてから腕を伸ばすのではなく、腕を伸ばしながらボードを突き放すように着くのだ。
ちょうど跳び箱を飛ぶ時のように、一瞬だけ着いて跳ね上がる感じだ。
手を着く位置も重要で、乳首の辺りに着くと力を必要とせず素早く腕を伸ばせる。

これで「イチ」で立ち「ニ」でライディングに入るテイクオフが可能になった。追い求めている本物のテイクオフにも、一歩近づいたような気がする。