パンピングの重要性

厚い波を繋ぐだけではない

パンピングと言えば、波が厚くなったところでボードをしごいて繋ぐためのテクニックだと思っていた。
ところがバリのローカルのサーフィンを研究しているうちに、パンピングに対する概念が変わってきた。彼らにとってパンピングは、そんな安っぽいテクニックではないのだ。

バリのローカルはパンピングをよく使う。厚い波も掘れた波も、トップでもボトムでも、いつでもどこでも使っている。そうしてボードを加速させ、スピードに乗ったボトムターンから迫力あるトップアクションを決める。
彼らにとってパンピングは、スピードを生み出すための原動力になっているのだ。

自由自在にスピードを生み出す

例えば、波を乗り終わって一面スープになっても再びリフォームすると見るや、パンピングでスープ下を走りその先に現れたセクションでアクションを決める。
ワイドな波ではパンピングでグングン加速してエアを飛ぶ。
パンピングによって自由自在にスピードを生み出している。僕がイメージしていたパンピングとはまるで違う、かなり高度なテクニックと言えよう。

あんなテクニックを身に付け自由自在にスピードを生み出せたら、サーフィンもガラっと変わりそうだ。
これまでレールを使ったサーフィンばかりしてきた僕には簡単には身に付けられないだろう。それでも今更ながらローカルのようなパンピングを練習してみようと思う。
まさか50代半ばからパンピングの練習を始めるとは思ってもいなかったが。