バリのローカルはどんどん上手くなるのに
2012年にバリ島に移住して以来、サーフィンを続けながらずっとある疑問を抱いていた。
バリのローカルはサーフィンがどんどん上手くなっていくのに、なぜか日本人の僕はちっとも上手くならない。実際、初めの5年位はほとんど上達しなかった。
同じポイントでサーフィンしていれば、波に慣れ調子良く乗れることもある。しかしサーフィン自体は何ら変わっていないのだ。
バリのローカルを見ていると、サーフィンはとても簡単そうだ。自由に伸び伸びと波に乗っている。
しかし僕にはとても難しい。体の自由を奪われてる気さえしてくる。この違いは何なのか、ずっと考えてきた。
その謎がなかなか解けないので、生まれ育った環境の違いなのか? 日本人のDNAのせいなのか? などと考えたりもした。
でも、ようやくその理由がわかってきた。それは、日本人であるがゆえの勤勉さによるものだった。

HOW TO本で勉強
まだ初心者だった頃、サーフィンが上手くなりたい一心で HOW TO本を読み漁った。そこで得た知識を元にサーフィンを続けてきた。乗り方をいろいろ変えてみたりもしたけど、その根幹となるのは HOW TO本で勉強したことだ。
HOW TO本に棒立ちはダメだと書かれていれば、頑なに棒立ちにならないようにしてきた。でも棒立ちで乗ってみたら新たな発見があって、それをきっかけに上達することだってあるのだ。
サーフィンの乗り方なんて何通りもあるだろうに、HOW TO本で学んだ乗り方だけにとらわれ他の乗り方を試していない。
だから経験年数ばかりが増えても、経験値は上がっていなかった。
バリのローカルは HOW TO本でサーフィンの勉強なんかしない。だから実際にいろいろな乗り方を試して、自分に合った乗り方を見つけ出し、上手くなっていくのだろう。
もし僕が HOW TO本を一切見なかったとしたら、サーフィンがもっと上手くなっていたかもしれない。