地引網でゲットした魚で煮干し作り

バリは日本の食材が高い

バリ島の海岸では、早朝に地引網をやってることがある。舟で網を設置した後、男達が左右に分かれて網を引く。そして、回収し終えた網から魚を外していると、近くを散歩していた人達が群がって来る。
小魚がほとんどで、ビニール袋に入れられ売れていき、あっという間に売り切れる。

捕れる魚はイワシが多く、時期によってはヒイラギや豆アジが捕れることもある。
値段はイワシなら1キロ2万ルピアという安さだ。パサールでも同じ値段で買えるが、鮮度は最高である。
この新鮮なイワシを使って煮干しを作ることにした。

いつも味噌汁の出汁は昆布と鰹節で取っていたが、日本から持ち込んだ材料が切れた時に困る。
バリでもパパイヤというスーパーで日本の食材が売られているが、どれも日本の2.5倍位の値段だ。この相場はマレーシアやシンガポールでも同じ位なので、それだけ関税が掛かるのだろう。
しかし、いつもパサールで買い物している僕にとって、パパイヤの値段は別世界のように思えてしまう。
そこで、出汁用の煮干しを作ろうと思いついたのだ。

激安で超新鮮な煮干し

地引網で捕れたばかりのイワシを1万ルピア分500gをゲットし、持ち帰ってすぐに捌く。
頭は残したままエラと腹ワタを取り除き、ウロコを剥がす。それを塩水で5分ほど煮てから水気を切り、干しカゴで天日干しする。
干しカゴは日本のダイソーで買って持ち込んだ物だ。

しばらくして様子を見に行くと、なんとアリがたかってるではないか。吊り下げた干しカゴのヒモから伝って来たようだ。バリのアリは強力だ。
何か対策はないか考え、釣り糸を垂らしてからS字フックを介し、干しカゴを吊り下げてみた。すると、アリはパッタリと来なくなった。
日中は半日ほど日が当たる場所で干して夜は部屋に取り込み、3日もするとカラカラになった煮干しが完成した。

この煮干しを使って出汁を取ってみる。と言っても、水に入れて冷蔵庫で一晩放置するだけだ。
それを味噌汁にして飲んでみると、なんとも良い出汁が出てる。味噌汁にも相性がバッチリだ。これで出汁の材料は買う必要がなくなった。
これだけの煮干しをパパイヤで買ったら、10倍以上の値段はするだろうな。