改良型ドルフィンスルーで大波も安定

タイミングがズレると喰らう

バリの波のパワーに揉みくちゃにされまくっていたドルフィンスルーも、第二波を避ける方法を発見してから揉みくちゃにされなくなった。
それでも大きい波ではボードを持っていかれることがある。少しでもタイミングがズレると、凶暴な波のパワーを喰らってしまうのだ。

タイミングがズレるのは基準となる目安がないからだろう。勘を頼りにドルフィンしているからズレが生じてしまう。
そこで基準を設定するべく、ドルフィンスルーの改良に取り組んだ。

浮上するタイミングに基準を設定

これまではスープの直前で潜っていた。そのまま深く潜ると第二波に突入してしまうので、ノーズを上に向けて第二波の手前で浮上していた。この浮上するタイミングがズレるので、基準を設定する方法を模索する。
そしてたどり着いたのが、早めに潜っておく方法だ。

スープよりかなり手前で潜り、腕を伸ばした状態で待つ。そしてスープの衝撃を感じたら肘を曲げてボードを体に引き寄せる。するとスムーズに第二波の手前を浮上できる。
この肘を曲げるスピードが重要で、早過ぎるとひっくり返されるし、遅過ぎると第二波に引っ掛かってしまう。自然なスピードで曲げるのが良いようだ。
注意点として体とボードが近いので、喰らうとボードを顔や頭にぶつけるリスクがある。ボードをしっかり掴んでないといけない。その為には肘を曲げ切らず、90度位の半曲げ状態の方が力が入る。

ドルフィンスルーは武器になる

この改良により、大きい波でも驚くほど抵抗を感じず海面に出れることがある。スープと第二波の間の抵抗を受けない道を、スムーズに通れているようだ。
ドルフィンスルーに自信がつくと、喰らうのが怖くてアウトで波待ちしていたのがコンスタントに割れる位置で待てるようになり、波に乗れるチャンスが増える。
ドルフィンスルーは思った以上に武器になることを改めて知った。