全てはここから始まった
2012年、僕は四十代半ばでアーリーリタイヤしてインドネシアのバリ島に移住した。
これまでサーフトリップで何度も訪れていたバリ島。実際に住んでみると、サーフィンに対する感じ方が変わってくる。
旅行で来ていた時は、サーフィンを比較する対象は日本でサーフィンする自分だった。波が良いこともあり、日本でのサーフィンよりも上手く乗れることで満足していた。

ローカルサーファーとのレベルの差に愕然
しかし、住み始めたら日本でサーフィンする自分と比較できない。自ずと比較の対象は周りのローカルサーファーになる。
バリのローカルは上手い。彼らのサーフィンは僕から見たら異次元である。目の覚めるようなリップアクションにチューブやエアリアルも難なくこなす。周りでサーフィンしているのはそんな奴らばかりだ。
逆に、彼らから見たら僕のサーフィンは異次元に映るかもしれない。もちろん悪い意味で。何ともどんくさいサーフィンだ。
日本ではそんなふうに感じたことはなかったし、自分は平均的なレベルだと思っていた。それが、バリではまるで初心者レベルだ。それも彼らの年齢からしてサーフィン歴は一番長いのに。
サーフィン改造プロジェクト
何がこんなに違うのだろう? とにかく何もかも違う。こうなったらその違いを研究してやろうと奮起し、長年に及ぶサーフィン改造プロジェクトが始まるのであった。