歴の長い中高年サーファーが上手くならない理由

悪いクセがついていた

サーフィンを始めてからかれこれ30年が過ぎた。周りでサーフィンしてるバリのローカル達よりもサーフィン歴は長いだろう。しかし周りのローカルがどんどん上手くなっていくのに、僕はちっとも上手くならない。
上手くならないのは歳のせいだと思っていたが、50代半ばになっても体は十分に動くので歳は関係なさそうだ。
最近になって中高年サーファーが上手くならない真の理由がわかってきた。

今でこそサーフィンの動画は無料で山ほど見れるが、僕がサーフィンを始めた頃は数千円払ってビデオを買うしかなかった。それもパッケージでは内容がわからず、買ってみたら海外のグリグリチューブばかりで参考にならないなんてことは珍しくなかった。
それゆえに HOW TO本で勉強するようになるのだが、僕の解釈が悪かったのか上手くなるどころか悪いクセがついてしまった。この悪いクセが厄介である。

悪いクセが正しい動きを妨げる

日本にいた頃はずっと悪いクセに気づかずサーフィンを続けてきた。それは無意識に動くほど体に染みついている。
バリ島に移住してローカルのサーフィンを勉強するようになって悪いクセに気づいたのだが、長年培った悪いクセは簡単には直せない。
せっかく無料でサーフィンの動画を見れるようになり正しい動きがわかってきても、悪いクセが正しい動きを妨げてしまう。それこそが、僕の考える中高年サーファーが上手くならない理由だ。

家の建築に例えると、更地に建てるのが若いサーファーで、古い家を解体して建て直すのが中高年サーファーである。
解体が順調に進み更地にしてから建てるならまだしも、家を建てるより解体の方が大変だったりする。解体がいつまでも終わらないから、いつまで経っても家が建たらない。それが僕の置かれている状況だ。

悪いクセを直せば変わる

これを打破するには悪いクセを直す必要がある。上手くなるために何かをするのではなく、悪いクセをやめるようにするマイナスの考え方だ。
実際に悪いクセを直せた時は、経験したことの無いような良いライディングができたりする。そんな時はサーフィンがますます面白くなる。

そう考えると、上手くならないことが悪いとは限らない。なかなか上手くならないからこそサーフィンは面白い。
僕はまだまだ発展途上なので、この先もますますサーフィンが面白くなっていくだろう。